姫路城 ぬの門・リの二渡櫓 特別公開(2021.2) [3/3] 投稿日: 2023/04/252023/04/26 投稿者: akiou 姫路城 ぬの門・リの二渡櫓 特別公開(2021)訪問記 其の三です。其の二はこちら。其の一はこちら。 ・訪問時期:2021年2月・姫路城 訪問記 もくじページ はこちら。 <訪問記> 「ぬの門」一階全景です。向かいの壁の向こうは「リの二渡櫓」の一階ですが、繋がってなくて行けません。「ぬの門」説明パネル。城内最大級の城門(これと菱の門か)で、かつて池田氏時代にはこの門から到達できる備前丸に御殿があったことに関係し、これだけ厳重な構造になっているとのことです。ぬの門の南側の、素木の格子窓。外を覗いてみます。障子の紙は地元の学生が新たに漉いたものを利用しているそうです。南側の格子窓から見た図。当時はスロープ上がり切る手前の右手に、番所がありました。反対側の城門前方面は、鉄格子の厳重な作りになっています。鉄格子の窓の間には鉄砲狭間が設けられています。障子が少し空いたところからちらりと見えました。鉄格子の窓。北側には格子窓が2つずつ2セット、計4つ設置されています。鉄格子窓から覗いた、北側の様子。高石垣で狭い空間にされた門前エリアが一望です。右側の垂直の石垣の上にも当時は土塀があったので、ここをよじ登って門をパスするのも難しかったと思います。そして門の北側、格子窓の下には石落としがあります。外からは見づらい位置にあるので「隠し石落とし」とも呼ばれます。石落としから下を覗いたところ。石落としは実際には石を落とすのではなく槍で突くと聞いたことがありますが、ここは穴が小さいので走って一瞬で通り過ぎる敵兵に当てるのも難しそう。沸騰した油などをざーっと上からぶっ掛けるというのも、ここに沸騰した油を沸騰したまま用意することも難しそう。石落としを横から。蓋は結構分厚いです。そして蓋にも律儀に鉄板が貼られています。石落としの蓋の真上にある鉄砲狭間には、その具材をどこで使うかを示した「番付」がありました。「ヌ之門 東一」と書かれているように見えます。ぬの門二階の入口横には、壁で囲まれた謎の小部屋があります。入口がなく使い道は不明です。ちょうどこの小部屋の上が二階部分の入口にあたるため、それに関連するスペースかもしれません。二階へは「ぬの門」東側をぐるっと回り込んで正面側から入ります。スロープになっていて直接二階にアクセスできそうな高さになっていますが、この先は立入禁止で、階段があるのか等は分かりませんでした。残念。最後に、ぬの門とリの二渡櫓を外から見てみましょう。まずは「ぬの門」南側外観。よく見ると二階の屋根の東側が二重になっていて、不思議な構造をしているのが分かります。高石垣のある北側へ出てきました。門の前は折り曲げられかなり狭いスペースにされているので、門を丸太等を使ってぶち壊すのも困難そうです。「ぬの門」北側外観。門は総鉄板張り、櫓門の一階は鉄格子の窓や鉄砲狭間、二階は出格子窓があり、門の前に至るまでに銃撃されまくりです。そして二階奥には、二階の内部へアクセスするための扉が見えます。扉の下は白い漆喰壁が見えるため、あの扉にアクセスするためには外側に木組の階段などがあったと思われます。となるとあの扉の下の空間(一階の壁で囲まれたスペース)は何でしょう。いつか「ぬの門」の二階に入ることができたら、色々判明するかも知れませんね。「リの二渡櫓」の北側。石落としの側面に作られた鉄砲狭間も開いていて良く分かります。「ぬの門」「リの二渡櫓」全景。「リの二渡櫓」は二階建てですが、外側から見ると一階部分が石垣の内部に位置し、平屋に見えるように作られていることが分かります。ぬの門の正面にある、「扇の勾配」の反りを持つ高石垣。以前はこの上にも長屋や土塀がずらっと築かれていました。明治の失火で焼失したのが悔やまれます。 以上、2021年冬の特別公開「ぬの門・リの二渡櫓」訪問レポートでした。 姫路城 ぬの門・リの二渡櫓 特別公開(2021)其の一、其の二、其の三。 姫路城 訪問記 もくじページ はこちら。 訪問時期:2021年2月撮影機器:FUJIFILM X-T20 + XF10-24mm 共有Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)クリックして友達にメールでリンクを送信 (新しいウィンドウで開きます) 関連