姫路城 2023年の特別公開「菱の門・2階櫓部」へ行ってきました。1階の門番所もチケット売り場として公開されていました。豪華絢爛な外観の菱の門の内側はどうなっているのか、ご覧下さい。
<基本データ>
●名称:姫路城 菱の門
●所在:兵庫県姫路市本町 (地図)
●城主:池田輝政、本多忠政
●築城:1601年(慶長6年)
●遺構:現存
●時間:30分(13:20-13:50)
●参考:姫路城・菱の門 冬の特別公開について
訪問時期:2023年3月
姫路城 菱の門・2階櫓部 特別公開(2023.3) 訪問記 − 其の一、二。
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<訪問記>
訪問時は雲一つない快晴でした。早速、特別公開の菱の門を目指します。有料エリア入ってすぐの場所にあります。姫路城の入場料1000円に加え、特別公開エリアに入るには200円追加で必要になります。 入場ゲート入ってすぐの坂道の上にそびえる門が、今回特別公開された「菱の門」。2F櫓部の公開は史上初とのこと。 姫路城に残る多くの城門のうち、最大の規模を誇る菱の門。城漆喰の壁に真壁造(柱や長押を埋め込まず立体的に見せる工法)、そして黒と金で彩られた5つの窓が特徴的な、優雅で豪壮な門。 菱の門の前に建つと、右奥の壁越しに大天守群が見えるのも計算された構図だろう。すぐに辿り着けそうだけど、この後めちゃくちゃ迷路に入らされる。 菱の門の特徴といえば、この門の真上にある5つの飾り窓。これを今回内側から見ることができる。そして菱の門の名前の由来になった「菱紋」が屋根直下の冠木に2つ飾られている(がこの写真だと真っ黒でなかなか見えない)。 菱の紋アップ。よく見ると、冠木だけでなく、その上の梁の先端にも小さな菱紋が添えられている。 門を入って裏側へ。1Fの裏口が開けられていて、ここが今回の特別公開の入口になっている。ここは門番が控えていた門番所跡で、ここも今回見ることができる。 菱の門特別公開のチラシ。入場料は200円。 まずは1F門番所内へ。西の丸の石垣の端っこにくっつけるように菱の門が築かれたため、石垣そのものが壁の役割を果たしている珍しい構造が楽しめる。西の丸の石垣が築かれた後にこの菱の門が築かれたことが分かる証拠。 1Fに置かれていた、菱の門と門番所の説明板。2F特別公開のおまけのはずの1F門番所にもちゃんと説明板を置いてくれているのありがたし!脇門(門の左側にある小さな勝手口)から入ってくる人を見張るため、向かって左側の壁は当時は外されていたと思う。 1F門番所の中から見る、西の丸の石垣。右側(内側)は石垣の内側に柱を配置しているが、左側(外側)は石垣を建物内部に取り込んでいる。 天井(2F櫓部の床)。梁をよくみると「12.2寸」(約37cm)と彫られている。昭和大修理時の大工のメモ? 1F門番所を出ると特設の階段が設置されていて、ここから直接2F櫓部へ。本来は奥に見える土塀前の雁木(石段)から2Fへ上がった。 階段途中から菱の門を見る。特別公開時でないと見ることができない角度。1F屋根の支え柱の一部が石垣に固定されていて、屋根も櫓部から飛び出して特設の板にくっついている珍しい形。 菱の門 西側の土塀と雁木。この石段を上がって菱の門2Fへ出入りしていた。 石垣から2F櫓部へは4段の仮階段。当時も同じように木組の階段か梯子が架けられていた? いよいよ櫓部の中へ。内部は3つの部屋に分かれている。ここは最初の部屋。床板は今回シートが貼られていて見えなかった。左側のショーケースには江戸期(酒井家時代)の家老・河合寸翁が使用していた硯(すずり)の現物が展示されていた。 最初の部屋の天井裏部分。長い梁の部分は途中で接合されていた。 最初の部屋。特徴的な5つの窓のうち、外から見て一番左側の花頭窓は、最初の部屋に位置している。 花頭窓の内側。特徴的な形状の窓枠は内側からも分かるように嵌め込まれていた。逆光で反射していて見えないが、縦の格子の上下先端には内側以外の3面に金色の飾り金具が付けられている。 そして中央の一番大きな部屋へ。当時は武具が保管されていたとか。 菱の門二階 説明板。石落としも最初の部屋と真ん中の部屋に切られているという。 5つの特徴的な窓を、内側から。最初の部屋では2本の木を使っていた天井裏の長い梁は、中央の部屋では一本の大木が使われていた。
姫路城 菱の門・2階櫓部 特別公開(2023.3) その二 へ続く。
訪問時期:2023年3月
撮影機器:FUJIFILM X-T20 + XF10-24mm