高取城 [2/6] 巨大石垣の松ノ門から郭内外を隔てる二ノ門まで。

高取城 訪問記 − 其ノ二(全六回)。

[概要]
七つ井戸から散策スタート。本丸は最後に見るとして、まずは大手門から伸びる武家屋敷が建ち並ぶ城内主要道路を散策。千早門、宇陀門へ。Part2では松ノ門から更に先を目指します。

Links: 高取城 訪問記(全六回)


<訪問記>

宇陀門の正面からスタート。

takatori2-5336宇陀門の正面は、すぐに次の門「松ノ門」の入口へ。次もガクンと高さが落ちるようだ。斜面に削平地を築いて武家屋敷を並べたからか、段曲輪(段々畑)のように全体が巨大な階段状になっていて、その段差の所に各城門が設置されている。

takatori2-5337松ノ門を降りる前に、道の正面を見てみる。枯れ草に覆われているが、石段ぽいところがある。低いながらも石垣が組まれている。縄張図を見ると、松ノ門の奥には結構広い侍屋敷があり、こちら側(松ノ門の内側)と同じ高さで広がっているようだ。そちらをちょいと覗いてみよう。

takatori2-5341松ノ門上の侍屋敷跡 内へ。中は整備されてなくて藪々、しかし松ノ門側だけは一部綺麗にされていて、そこには巨大なコンクリートブロックが並んでいた。これは松ノ門の高石垣が崩れそうなため、積み直しなどの根本対策「ではなく」、上に鉄網をかぶせて押さえ込み、網がずり落ちないように上からワイヤー支えているという。そのワイヤーの固定具がこのブロックだ。何というか、すごい対策だ。国指定史跡でもこんなことがまかり通るのか、という印象。

takatori2-5342コンクリートブロックのところから、松ノ門跡を見下ろす。枯れ草が積もり、石垣が崩れ、上からではその大きさがよく分からなかった。下へ降りてみよう。

takatori2-5344松ノ門の正面より。左が先ほど見た鉄網で抑えこまれた石垣。右側も侍屋敷の石垣だ。石垣の間を細い階段が通り、その突き当たりに城門があったようだ。なおその城門は廃城後に山麓へ移され小学校の校門として使われていたが、火災で破損、今は残された柱と桁を使った冠木門が山麓の児童公園の入口に設置されている。

takatori2-5347松ノ門 鉄網石垣。網と石垣の間に枯れ草が入り込んでしまっていて、肝心の石垣が見えづらい。残念の一言。

takatori2-5349少し引いて、松ノ門 全景。かつては石垣と城壁、そして奥には城門が見える、山上の要塞というべき光景が広がっていたのだろう。

takatori2-5351松ノ門から次の門(矢場門)までは少し距離がある。松ノ門侍屋敷の端っこの石垣は崩れてしまったのか、道を半分ふさぐ勢いで雪崩れていた。

takatori2-5360城への登城路。坂道があがっていっているのを見ても分かる通り、城下へ向かって進んでいるが、写真は上に向かって(振り向いて)撮っている。

takatori2-5361左側はこちらも武家屋敷群。縄張図によると、このあたりの右側は山だったようだ。

takatori2-5362次の門、矢場門(やばもん)へ。こちらも食い違い虎口を形成していることがよく分かる構造だ。ココの石垣は城門専用で、侍屋敷に付属するものではなかった。

takatori2-5365矢場門を出てすぐ左側に奥に進む道がある。奥は「国見櫓」跡、尾根の先端に造られ回りを石垣で囲んだ侍屋敷と、先端に物見的な櫓が建っていた場所のようだ。少し寄ってみよう。

takatori2-5366a-5459国見櫓への入口。左側の石垣は矢場門の石垣。

takatori2-5366b-5463しばらく山道を進んでいくと、開けた場所へ。突き当たりが国見櫓跡だ。左側のヤブの中は侍屋敷跡。

takatori2-5366c-5471端っこの尾根の突端が国見櫓跡。今は展望台となっている。眺望の説明板がある。

takatori2-5366d-5468国見櫓跡からの眺望。目の前は高取城下町、高取町、明日香村、そして奥の山々は金剛山から生駒山、そしてその奥には大阪市。肉眼では「あべのハルカス」と思われるピョッと飛び出た超高層ビルが見えた。

takatori2-5467「国見櫓より大和国展望」説明板。眺望の説明がされている。こういうのはとても助かる。右下は見事な夜景、夜にここまで上がってくるのは大変だっただろうと思うが、近くで見ると夜景がブレブレで、撮影者は三脚を忘れたものと思われる。ちなみに三脚を忘れた場合は、諦めて手持ちで撮る(そしてブレブレになる)前に、近くの大木や石垣などしっかりしたものににカメラを押し付けて固定させ撮影すると、うまくいく場合がある。

takatori2-5366e-5465国見櫓のあった曲輪は縄張図では周囲が総石垣で描かれていたので、少し降りてみると、やはり石垣でぐるっと覆われていた。見逃しがちな、見どころ。

takatori2-5368では再度 登城路へ戻って城門散策の続き。国見櫓への入口から奥へと続く石垣。こちらも身分の高い侍屋敷だったのか、石垣がずっと続いている。

takatori2-5369道が大きく曲がる。先ほどの侍屋敷はここまで続いている。かなり巨大だ。侍屋敷の敷地に沿って道は曲がっている。

takatori2-5370もう1つ奥の侍屋敷跡へ。隅石垣もしっかり。それにしても冬に来てもこの草まみれ。夏に来ると全く見えないことだろう。高取城は、冬がオススメ(積雪時は除く)。

takatori2-5371縄張図によると、もう1回道が曲がるところのこのあたりに「三ノ門」跡があると描いてあるのだが、よく分からず。見落とした可能性は、ある。食い違い虎口になっておらず、巨大な侍屋敷の石垣沿いの途中(直線道路)にあったので、失われてしまったかもしれない。

takatori2-5373次に食い違い虎口として現れたのは「二ノ門」跡。この下にも侍屋敷はまだ続くのだが、当時はここより先が「城内(郭内)」だったようだ。そのため門の左側も右側も厳重に石垣で覆われている。ちなみにここにあった城門は廃城後に山麓の子嶋寺 (こじまでら) の山門として移築され、現存している。

takatori2-5374a-5382二ノ門の脇(城外から向かって左側)には巨大な溜池のある曲輪がある。覗いてみよう。落ちないように注意。

takatori2-5375二ノ門脇の巨大溜池。向こうの端が見えないぐらい奥まで続く。

takatori2-5376そして池の前には巨大な二ノ門脇の石垣と、その下に犬走り的な細く低い石垣がある。その奥には井戸が残る。

takatori2-5378二ノ門脇 溜池の前の井戸。小さいながらも石垣で回りを囲った立派な井戸。高取城内にはこのような井戸が多数残るが、どれも水脈を伴ったものではなく、雨水などを溜める意味合いでの井戸だったようだ。山上にこれだけの侍屋敷を備えていたのであれば、水問題はかなり重要だっただろう。

takatori2-5383二ノ門から城下を見る。道が二方向に分かれる。左の下り坂を進むと城下へ。右の道の先にも侍屋敷群が続き、その先端には「岡口門」跡が残ると言う。岡口門から更に先へ進むと、飛鳥時代の遺構群(石舞台など)で有名な明日香村へたどり着く。今回はその岡口門方面へ見に行ってみよう。

takatori2-5385そして、気になる、二ノ門前の分かれ道の境界部に置かれた、この石。猿石。

takatori2-5386「猿石」説明板。飛鳥にも同様の石があり、飛鳥時代に制作され、高取城築城の際に明日香村から石垣用の石材の1つとして運ばれたものの、故あってここに置かれたそうだ。それ以来 400年余、猿石は高取城を訪れる城主から侍、観光客まで、じっとここで癒やしてくれている。

takatori2-5387猿石の御尊顔。およよ、という感じ。癒される。

takatori2-5388猿石 裏側。何か細工が施してあるのか、それとも割れてしまったのか、表面よりも分かりづらい。ちなみに土台の石は説明板によると明日香村の古墳の石材である可能性があるという。

takatori2-5390では猿石にご挨拶して、岡口門を目指して明日香村方面へと向かおう。右側は低い石垣。

takatori2-5392整備されているようで、余りされていない。このあたりは上から落ちてきた枯れた竹の木を、くぐったりまたいだり。

takatori2-5400しばらく進むと完全に竹林の中になった。左右は侍屋敷だったのか、低い石垣が築かれている。郭内ではないので、比較的身分は低めの侍だったのだろう。ここから毎日登城してお勤めをするのは、なかなかにしんどそうだ。

takatori2-5402侍屋敷跡と思われる、低い石垣。上は完全に山と化している。

takatori2-5406一応 この道は明日香村から高取へと抜けるハイキングコースにもなっているようで、その人向けのこのような案内板が時折見受けられた。しかし実際は竹をまたいだりくぐったりの、アスレチックスタイル。

Part3では岡口門へ。なかなかの石垣、堀切が見られます。

>> 高取城 [3/6] へ続く。<<

訪問時期:2015年12月
撮影機器:FUJIFILM X-M1 + XF14mm
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