紀州鬼ヶ城 [前編] 巨石ゴロゴロの登城路を登ると熊野灘が一望の絶景へ。

紀州鬼ヶ城は、世界遺産・国指定天然記念物であるリアス式海岸「鬼ヶ城」の山上にある中世山城で、戦国前期に当地を治めた有馬氏による築城とされる。熊野地域では最大の山城とされ、登城路には石垣跡や巨石がゴロゴロしており迫力満点。山上はよく木々が伐採されていて、眺めは最高。土塁は (ハイキングコース設営のためか) 残らないが、堀切、竪堀が美しく残る。

紀州鬼ヶ城<基本データ>
●名称: 紀州鬼ヶ城 (Wikipedia)
●所在: 三重県熊野市 (マップ)
●築主: 有馬忠親
●築城: 16世紀前半頃
●遺構: 石垣、堀切、曲輪跡


<訪問記>

kishu_onigajo-8853紀州鬼ヶ城(きしゅう おにがじょう)は世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として2004年に登録されて以来、大人気観光地となっている。駐車場も、このとおりバッチリ整備されている。いわゆるリアス式海岸の大迫力の岩場も同じ「鬼ヶ城」で、一般的にはそちらを指すのだろうが、我々が目指す中世山城の方の「鬼ヶ城」も世界遺産に含まれる(エリア的に)。

kishu_onigajo-8854世界遺産 鬼ヶ城!訪問時もセンターやリアス式海岸の方には本当に大勢のお客さんが居たが、中世山城の方には我々以外誰もいなかった・・・。

kishu_onigajo-8857駐車場にあった、鬼ヶ城周辺の観光案内マップ(イメージ)。「鬼の見晴らし台」から「滝見の丘」のエリア一帯が、我々の目指す中世山城・鬼ヶ城となる。

onigajo_map[サンライズ出版「三重の山城ベスト50を歩く」p.161より引用加筆]。紀州鬼ヶ城 縄張図。赤線は加筆した登城路、何回曲がったか分からないぐらい曲がる「つづら折れ」なので、大体こんな感じのイメージで。登城路を登るとII郭に到着、そこから南(下)と北(上)の尾根沿いに曲輪が伸びる。最高部はI郭。

kishu_onigajo-8858a-8856駐車場の端っこにある、この木組みの階段から、鬼ヶ城跡への登城路へ進むことが出来る。現在、10:40。

kishu_onigajo-8859最初が結構しんどい感じだが、石段が終わると、あとはナダラカ(だけどつづら折れで距離はある)な坂道、階段が続く。

kishu_onigajo-8861海岸から鬼ヶ城跡へ続く登城路。雰囲気バッチリ。

kishu_onigajo-8862登城路には、いくつかの石積みも見られる。しかし鬼ヶ城の築城は16世紀前半、室町時代に当地に勢力を広げていた有馬氏によるもので、その後 新宮を治める堀内氏の所領になった時期もあったものの、石垣が大量に積み上げられているのは時期的に微妙ではある。

kishu_onigajo-8864登城路沿いには、石垣や石垣の痕跡(崩壊した跡)などが多く見受けられる。後世だろうが当時の遺構だろうが、これらを見ながら登るのは、結構楽しい。

kishu_onigajo-8865リアス式海岸の方では大量に石が露出していることもあってか、鬼ヶ城にも巨石や石段などが多く見られる。どこまで有馬氏の遺構かは不明。

kishu_onigajo-8869城内一番圧巻の長大石垣。登城路の比較的下の方にある。石垣というより石積みに近い様相。

kishu_onigajo-8871長大石積みを超えると、山頂へ続くつづら折れの道が始まる。

kishu_onigajo-8873樹木が盛大に生えているが、時々木々の合間から見える雄大な熊野灘は、まさに絶景。

kishu_onigajo-8875登城路に埋め込まれたように残る、巨石群。まさに「鬼の城」という印象。

kishu_onigajo-8876まだまだ延々と続く登城路。直線的に上にあがれば大した距離ではなさそうだが、角度を抑えるためにかなりつづら折れになっているため、なかなかに時間がかかる。現在10:50。まだ10分しか経っていない!

kishu_onigajo-8879木製のベンチが置いてあった。ナイス。少し休憩して、更に登城再開。

kishu_onigajo-8883まるで虎口を形成するかのような、登城路を塞ぐ巨石。石の向こう側を登るように越えて進む。

kishu_onigajo-8884木々の合間から見えた熊野灘。空の青が反射して、美しいエメラルドグリーンとなった!

kishu_onigajo-8887空が見えてきた。もう少しで、登頂!しかし道はまだまだ曲がりくねっている。

kishu_onigajo-8890更に曲がる。階段も心なしか急になり、攻め入るものを拒むかのような様相。あと一息!

kishu_onigajo-8892最後の階段。

kishu_onigajo-8900a-8946主郭到着!!絶景!! ちなみに登り口は右の方に見えている柵の所で、曲輪(右側の広場はII郭、今いる場所がI郭)と熊野灘の絶景コンビを撮るためにやや移動した。時刻は11:00、約20分の登城でした。この絶景を見ると疲れもフットンダ。

kishu_onigajo-8902II郭から見下ろした熊野灘の絶景。エメラルドグリーンが眩しい。

kishu_onigajo-8905a-8934II郭。遺構はあまりなく、ただの芝生公園のようになっている。登城路のすぐ先あたりに石列が埋まっていた(2枚前の写真参照)。奥に櫓台のような盛り上がり(実は土塁ではなく巨石群)があり、その奥にIII郭がある。

kishu_onigajo-8906a-8933II郭からIII郭への道は、巨石の脇を通るという、まさに天然の虎口とも言うべき場所。火矢でも鉄砲でも、これは壊せない。この巨石のすぐ右側に木戸を設置していたのだろうか。

kishu_onigajo-8907a-8932巨石を超えて、III郭へ。ここは「鬼の見晴らし台」と名づけられた展望台で、尾根最高部の先端にあたる。

kishu_onigajo-8911「鬼の見晴らし台」。しばしここで絶景を見ながら休憩。

kishu_onigajo-8912鬼の見晴らし台からの絶景。熊野灘に浮かぶ夫婦岩が見える。

kishu_onigajo-8915sIII郭から先は、一段下がる形となる。道にならない道を無理やり降りて、下の段へ。結構高低差あり、これぐらい。目の前の土塁(の上がIII郭)からほぼ斜面横断(トラバース)で降りる。降りるのはイイが、戻るときはあそこを戻らないといけない…

kishu_onigajo-8918とにかく先へ。此処から先は尾根が下がっているため、段郭のような様相を呈している。ここがIII郭の一段下の一番広い郭である、IV郭か。周囲にも一段低い曲輪が造られているようだ。

kishu_onigajo-8922IV郭の周囲の段郭群。郭の間にも土塁などが施されている様子が分かる。

kishu_onigajo-8923尾根の先までずっと段郭が続く。手持ちの縄張図も作図がここまでだったので、散策はここまで、IV郭→III郭→II郭→主郭へと戻り、つづいて主郭の向こう側(北側)のエリアを散策しよう。

>> 紀州鬼ヶ城 [後編] へ続く。<<

訪問時期:2015年7月
撮影機器:FUJIFILM X-M1 + XF14mm / FISHEYE 8mm
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