安土城 [1/7] 大手門から180m伸びる圧巻の一直線大手道!

安土城は戦国大名・織田信長がその天下統一を目前にして琵琶湖のほとりに築城した巨大山城。山頂には荘厳な天主(天守)が建ち、信長は普段からその天主に住んでいたという。しかし完成後わずか3年で本能寺の変が発生、その数日後には謎の出火により天主や御殿等が焼失した。その後もしばらくは三法師(信長の孫)などが居城としたが、天下が秀吉のものとなるとやがて廃城となった。平成になって20年間に渡る発掘調査・修復工事が行われ、大手道などの石階段や武家屋敷石垣などを大規模復元、当時の雄姿を実感できる状態となっている。遺跡全体で見ると大手道から本丸へ向かう主要ルート以外の場所が軒並み立入禁止なのが残念。

安土城<基本データ>
●名称: 安土城 (wikipedia)
●所在: 滋賀県近江八幡市(マップ
●築城: 1579年(天正7年)
●築主: 織田信長
●遺構: 石垣、曲輪、天守台、三重塔/仁王門

織田信長の夢の跡、滋賀県琵琶湖畔の山上に残る「安土城跡」
_↑Travel.jpに寄稿した安土城跡の紹介文です。見どころを端的にまとめました


<訪問記>

azuchi-5997JR安土駅から徒歩15分ほど。入口には「安土城址」の古い石碑が立つ。左奥に見える山が安土山。(見えているのは旧摠見寺方面)。ちなみに駐車場は有料のものが何故か手前にあるが、実は奥に無料駐車場がある。この石碑の奥あたりが無料駐車場。こちらを活用しよう。

azuchi-5998a-5996石碑のところに建っている鉄板の説明板。石垣、石段、礎石等が残存と書いてあるが、ほとんどは発掘および復元されたもの。復元工事前はほぼ土に埋まっていた。

azuchi-6000a-6480大手道へ。このあたりが、大手門があったとされる場所か。発掘の結果、特に何も出てこなかったという。安土城は近くの八幡山城(豊臣秀次居城)築城の際に城下町や建物等がごっそり持って行かれたと伝わる、その際に大手門関連も持って行かれたのかもしれない。

御城へ向かう前に、向かって右側にある休憩施設へ立ち寄り。安土城天主の模型がある。

azuchi-6001休憩所内に設置された安土城天主(復元案)上層部の模型。万博用に作られたとのことで、内部まで細かくよく出来ている。

azuchi-6005上層部の様子。黄金の壁紙、格天井、障壁画などが細かく再現されている。

azuchi-6007下層部の様子。こちらは一転、朱をベースにした八角形の望楼。ちなみに安土城天主の姿は「信長公記」や「ルイスフロイスの日本史」などの文章ベースでしか記録が残っておらず(屏風絵が描かれた記録はあるが行方不明、設計図とされる加賀藩「天守指図」は内容が怪しい)、その文章を元に研究者らがおいおいに想像(創造)した「復元案」が幾つかあるものの、すべて想像図にすぎないことに注意。この模型も想像図の1つを立体化したもの。

azuchi-6009では大手道へ戻ろう。このあたり(南面)は琵琶湖の水を引き入れた船着場のような場所だった模様。琵琶湖は今では大きく埋め立てられ、安土城当時は琵琶湖内に突出した丘だった安土山も、今は平地の山と化した。

azuchi-6009a-5999大手門付近から安土山を見上げる。一本高い木が立つあたりが「旧 摠見寺」。三重塔と仁王門が現存する。山の手前には左右に長い石塁が復元されている。調査の結果、ここ大手道(大手門)だけでなく、合計4つの虎口が並列に設置されていたとか。通常の城構造では考えられない構造なだけに、天皇行幸用の専用入口だったとか、いろいろ言われているようだ。

azuchi-6009b-6478大手道向かって右側。山裾まで低い石塁が伸びる。

azuchi-6010a-6008大手門付近にある大きな説明板。国の特別史跡に指定されているが、土地は摠見寺という寺が所有しているままという。国史跡なのだから寺の境内以外(本丸など)は国が所有すべきと思うが、如何に。

azuchi-6011大手道をしばらく進むと関所のような場所に到達。ここで入城料500円を徴収される。高い。摠見寺がOPENしている日(土日の晴れた日のみ開館)は更に500円追加。坊主丸儲けではなく、史跡保全のため(草刈り、枯葉掃除など)と思いたい。

azuchi-6011a-6037そして、関所を超えると、この大石垣がお目見え!! すごい迫力!! 何度見ても呆然としてしまう。現代人でこれなのだから、400年前の人たちは、さぞかし腰を抜かしたことだろう(行幸用の道という説もあり、普段は門が閉まっていて通常の登城時は見られなかったという話もある)

azuchi-6014少し角度を変えて。向かって右側の石垣が巨大で圧倒される。なおここは完全に土に埋もれていて、その上に摠見寺の石段が作られていて、石垣も大きく改変されていて、発掘調査で本来の大手道が検出されるまで、まったく違う様相だった。(参考

azuchi-6014a-6043大手道大階段の先端までよく見える角度から。今は石垣と樹木だけだが、当時は大階段の左右には立派な門を備えた武家屋敷が建ち並んでいた(発掘調査で判明)。

azuchi-6016大手道 説明板。見えているまっすぐの部分だけでなく、その先の「横道」「七曲り」、更にその先の「主郭外周路」と3つのパートに分かれているとか。なお安土城には少なくとも4つの登城路があったとされ、上図に赤線で記される「大手道」と「百々橋口道(左に伸びる道)」の他に、本丸から右奥へ伸びる「搦手道」、および左側から旧摠見寺の少し上に到達する道があった。発掘調査前は通れたようだが、発掘調査後、搦手道は立入禁止となり、更にしばらくして百々橋口の門跡も封鎖された(おそらく摠見寺による入城料徴収のため大手道以外は封鎖したのが主理由かと)。

azuchi-6017大手道向かって右側の巨大石垣。表面が整えられた印象があるも、まだ野面積みの粋を超えていないか。隅部が長短交互に積まれる「算木積み」になっているが、安土城築城当時(1580年頃)にはまだ確立していないと考えられる積み方のため、復元でこうなったと思っていたほうがいいかも。

azuchi-6019大手道大階段入口正面に立つ木の看板の裏側には、安土城年表が書かれる。見逃さないようにしよう。ちなみに表側は登城者への注意事項。

azuchi-6019a-6018木の看板の少し上あたりから、大手道を見上げる。石段の各段差の幅が広く登りづらい。実に昔の御城らしい雰囲気。戦いの城ではなかったが、この幅感は、馬であがるためか、緩やかさを出すための仕様か。

azuchi-6020石段の左右には埋め込まれた石仏が見られる。安土城以外でも多くの城跡で見られるこの様子は、神仏を蔑ろに〜というわけではなく、戦国時代の築城に際しては「加工済みの石材」である石仏や仏塔、石棺、他人の墓石は「即戦力」だったのだろう。福知山城勝竜寺城が多くの石仏・仏塔の利用で有名。

azuchi-6020a-6044大石段の左右には多くの屋敷跡が検出されている。誰が住んでいたのかは古文書等が残らないので不明だが、なぜか「伝 前田利家邸跡」「伝 羽柴秀吉邸跡」などの石碑が建つ。歴史的根拠は無い。ここは大手道右側最下段、「伝 前田利家邸跡」。巨大な枡形虎口と石段、三段構成のスペースがあるという。

azuchi-6020b-6047伝 前田利家邸跡 説明板。発掘調査で右側のような構造の跡が出てきたようだが、廃城後にこの上の摠見寺境内付近から大きく改変されていたため、詳細は不明という。巨大な敷地だが、石段の上以降は竹やぶ化していて立ち入りできない。

azuchi-6020c-6049虎口跡。石垣は復元。

azuchi-6020d-6048伝前田利家邸跡の虎口 説明板。後世の破壊がひどかったようだが、推定も交えて、現在見られる形に復元した。

azuchi-6020e-6046伝前田邸虎口前あたりの位置から大手道を見上げる。まだまだ先は長い。

azuchi-6021続いて大手道左側、伝 羽柴秀吉邸跡へ。ここも秀吉が住んでいたかどうかは根拠なし。上下二段構成のかなり巨大な敷地なのだが、当時(本能寺以前)の筆頭家老だった柴田勝家や明智光秀を差し置いて、なぜここを羽柴邸と推定したのか、よくわからない。ちなみに城内には他にもいろんな家臣たちの「伝◯◯邸」がこれからも出てくるが、何故かいわゆる織田四天王(柴田・明智・丹羽・滝川)は出てこない。

azuchi-6021a-6050伝 羽柴邸(この言い方は嫌いだが他に表現がしづらいので使う)の虎口跡。巨大な櫓門が建っていたとされる根拠の一つ、礎石が検出され、実物展示されている。

azuchi-6021b-6051虎口の階段を上がって、曲輪内へ。

azuchi-6025伝 羽柴秀吉邸跡 説明板。今居る下の段は馬6頭が飼える「厩」があった場所とされる(礎石の並びから推定)。更に上の段へと石段が続き、上には大屋敷や隅櫓が建っていたようだ。

azuchi-6026複雑な三段構成の石垣。一番上の段まで、石垣の周囲を通る石段が築かれている。せっかくなので、この石段を使って上段まで上がってみよう。

azuchi-6027上の段へ続く石段。ここから上がって、細い犬走りのような道を通って上がっていく。

>> 安土城 [2/7] へ続く。<<


訪問時期:2015年6月
撮影機器:FUJIFILM X-M1 + XF14mm
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