鬼ノ城 [前編] の続きです。
備中高松城跡から自転車で45分で山麓の砂川公園へ。そこから更に徒歩で45分、やっと鬼ノ城ビジターセンターへ到着した。ここから鬼ノ城跡の散策が始まる。
<訪問記>
山麓から車道と山道を登ること45分、やっと到着した「鬼ノ城」の入口。
鬼ノ城 案内板。標高400mの鬼城山の上に、全長2.8kmの城壁が築かれているという。左上の地図のうち、左下のオレンジの部分が現在地、右側の薄い黄緑の部分が城域。かなり広い!
まずは鬼城山ビジターセンターへ。ちなみに山道に案内された方向板に書いてあった「ウォーキングセンター」はビジターセンター敷地内にある休憩所だった。
ビジターセンター内にある展示棟。入場無料。中は2部屋に分かれていて、手前の部屋に100名城スタンプが置いてあるので忘れずに。
奥の部屋は鬼ノ城に関するパネルとジオラマ展示。かなり詳しく色々説明してあるようだ。鬼ノ城に登る前に、概要を勉強していこう。
鬼ノ城 全景ジオラマ。山頂部分の平らになっている部分の周囲にぐるっと城壁が築かれているようだ。真ん中には建物跡がある。
復元された西門の1/20模型。残念ながら現地では2階、3階部分は立ち入りできないそうだ。ちなみに2階の屋根についているカラフルな盾は、本来3階の通路内に設置してあるものだが、建物に入れないため中に設置すると外から見えなくなることから、壁に貼り付けたという。そのため芝居小屋?みたいな雰囲気になっている。
パネル展示を幾つか紹介。鬼ノ城の概要。周囲の土塁沿いに、復元された西門等を含め、門跡や水門跡など、結構あちこちに見どころがあるようだ。
城門は東西南北に4つ。建物が復元されたのは、ここから一番近い西門で、残りは発掘調査により露出した石垣や土塁などを整備しているとのこと。西門が一番遺構の残りがよく、規模も最大の城門だったことからここが復元されたようだ。
版築土塁。鬼ノ城の土塁は基礎に列石を据え、高さ7m・幅7mの巨大な土塁が築かれている。版築土塁は説明パネルの左側3つの絵の真ん中にあるように、土塁の枠型をまず造り、その内部に土を入れて上から突き固めて行く工法で作られるそうで、特徴はめちゃくちゃ固いこと。発掘調査の過程でもあまりのその硬さに鍬の先に火花が散ったという。右側に置いてある杵で土をバシバシ突き固めたという。
石垣パネル。総社平野を見下ろす側の城壁には6箇所で石垣が見つかっていて、版築土塁は長い年月の風雪で崩れているところもあるが、石垣はほぼ本来の形状を残しているという。
さてビジターセンターを出て、鬼ノ城跡へ行ってみよう。ビジターセンターを出て右へ進むと鬼ノ城跡への道になる。途中2手に道が別れ、左に進めば鬼ノ城西門へ直行できるが、右に進むと鬼ノ城西門を眺望できる学習広場(展望デッキ)というところがあるようなので、まずはそこへ向かう。
右側の道は遊歩道になっており、車いすでも行けるようバリアフリーになっていた。この巨石群の前を右に進めば学習広場。
この木橋を渡る。
木橋の先には木で造られた展望デッキが。これはかなり眺めが良さそうだ。
展望デッキ全景。目の前に、巨大な土塁とその上に建つ西門が見える。
案内板と実景。まさにそのままで分かりやすい。西門の右側には高石垣もあるようだ。
展望デッキから見た鬼ノ城 西門。今から1300年も前にこれが造られていたと思うと衝撃的だ。
展望デッキ附近には巨石がゴロゴロしている。
そして、展望デッキそのものも、巨大な石群の上に懸け造りで設置されていた。まるで苗木城。
>> 鬼ノ城 [中編2] へ続く。<<