高取城(旧訪問記) [1/2] 山頂に残る白亜の城郭の跡地。

高取城は元々は南北朝時代に南朝側の砦として築かれたのが始まりとされるが、現在残る巨大城跡は天正十三年(1585)羽柴秀長の大和郡山 赴任の際に控城として大改修を行った近世城郭としての高取城がベースとなっている。その後 筒井氏 本多氏などを経て、寛永17年(1640) 徳川譜代の植村氏が城主となり、以後 幕末まで14代230年に渡り務めあげた。総石垣と三重天守や数々の櫓・城門を戴く巨大山城。明治の廃城令で払い下げ後も建物は残されていたが、明治23年頃に全て破壊された。今は高石垣や城門跡などが残る。本丸・二ノ丸付近の石垣は復元整備されているものの、城門跡・武家屋敷跡などはほぼ放置され、各地で崩壊しつつある。

<基本データ>
●名称:高取城 (Wikipedia)
●所在:奈良県高市郡 (マップ)
●築主:越智邦澄 / 本多利久 / 植村家政
●築城:1332頃 / 1589頃 / 1640頃
●遺構:高石垣、虎口跡、堀切、井戸 など
●関連:高取町観光協会HP高取町HP

※当ページは高取城訪問記の旧ページ (2013年版) です。詳細版 (201512) も御覧下さい。
Links: 高取城 訪問記 (全六回) : 


<訪問記>

takatori01-s高取町観光協会HPのコースマップによると、高取城へは2つのルートから辿れるようだ。壺阪寺側から上がるルートと、砂防公園側から上がるルート。今回は壺阪寺側から高取城へ上がることとする。壺阪寺ルートでは高取城跡の直前(七つ井戸前)まで車で行くことができるが、今回はもう1つ手前の五百羅漢前を通る登山道を選択。写真の小道から散策を開始。右に「五百羅漢道」石碑が建っている。

takatori02-s山道はこんな感じ。足元は余り整備されておらず、坂も結構急で、一般向けのハイキングコースではない。(一般的には、高取山は砂防公園ルートの始発点である観光案内所「夢創舘」から上がるのがメジャーな模様)

takatori03-s坂を上がっていくと早速 巨石に大量の仏像が掘られた「五百羅漢像」がお目見え。その迫力に圧倒される。といってもこのあたりはかなり足場が悪いので落ちないように。

takatori04-s護法大黒と銘打たれた仏像群。草冠が大きいが多分「護」。

takatori05-sこちらは五体の仏像が並ぶその名も「五社大神」。

takatori06-sこちらはタイトルは無いが石の周囲にずらっと掘られている。こんな感じで、いくつもの大量に仏像が掘られた石が散在している。しかも足場は決してよくない(ほとんど斜面)。すごい空間だ。

takatori07-s仏像エリアを抜けると、山道がしっかりしてくる。ハイキングコースになっているので、時折このような方向板が建てられているので安心。

takatori08-s城跡はまだ先だが、まさに堀底(切り通し)のような山道。

takatori09-s途中何度か車道へ出る。山道が不安な人はここから車道経由で登ることも可(車道からは七つ井戸という本丸の裏側に通じる)。このあたりにはNTTの高取無線中継局があるようで、その看板も建っていた。山を見上げると、城址に似つかわしくない大きなマイクロ中継局が建っている。ちなみに先ほどの山道は「大淀古道」というようだ。まさに古道。

takatori10-s再度 山道へ。ここが高取城跡への山道のメインルートなのだろうか、立派な城阯碑が建っている。脇に小さく 二十五代植村家治紀書 とある。植村家は高取藩の藩主。

takatori11-sまた、山道の道すがらにこのような小さな「史跡 高取城址」石碑も多数建っている。これを見ながら歩くのも一興。

takatori12-s訪問日の少し前に大きな台風が直撃したこともあり、途中の山道はこのように半分えぐられていた。右半分残った道を、落ちないようにゆっくりと進む。(2013年9月の話)

takatori13-s途中にある八幡神社への山道にはこのような梵字の石碑が建っていた。

takatori14-s再度 車道へ出る。そこには大きな高取城跡の説明板とマップが建っていた。縄張りをここで確認できるのは便利。かなり広いことに驚く。ここで散策ルートの確認をしておこう。まずは三の丸→二の丸→本丸を散策し、その後、地図の上部にあたる国見櫓・二ノ門 方面へと向かうこととする。

takatori15-s曲輪に入るまでに既に石垣が始まる。近代城郭に拡張されたのは豊臣期ということもあり石垣は野面積み+算木積み。山城らしく石が緑がかっているのがいい。

takatori17-sしばらく進むと地図にも出てくる「壺阪口門跡」へ。壷阪寺ルートで上がってくるときの最初の門であったらしい。壺坂口の中は侍屋敷が建っていた模様。

takatori18-s壺坂口門の中は曲輪と言えども結構の傾斜地だったようで、現在はこのような木製の階段が設置されていた。階段の下は普通に斜面だったので、当時はどのようにここを上がっていたのだろうか。郭図を見ても特に階段らしきものは記載されていない。

takatori19-s「壺阪口中門跡」までが侍屋敷の曲輪だったようだ。ここを越えると、二の丸までは石垣に囲まれた細い道が続く。

takatori20-s中門跡を越えると高い石垣がお目見え。細い道沿いに建つ高石垣は壮観だ。

takatori21-s高い石垣を定番の角度から。上は二の丸の手前の曲輪に当たる模様。

takatori22-s大手門より望む往年の高取城はこんな姿だっただろうという再現CGの看板が建っていた。CGもすごいが、明治20年頃に撮られたという写真にそれほど傷んでいない城郭がはっきり写っていることに驚きとともに、壊してしまったことが残念。

takatori23-sこちらが大手門跡。虎口を構成する石垣も高く迫力がある。当時はこの上に更に櫓が建っていたのだからその迫力たるや推して知るべし。

takatori24-s大手門跡をもう1枚。石段の続く道が、石垣に囲まれ右へ左へと曲がる。石垣の苔むし度合いが凄い。天空の城(竹田城ではなくラピュタの方)を思い出す。

takatori25-s大手門を越えると小さな曲輪があり、すぐに次の曲輪への虎口へと繋がる。石垣に次ぐ石垣が心地よい。

takatori26-s次の曲輪へ続く虎口は「十三間多聞櫓」。十三間とは現在の長さで約24m。ここを越えると二の丸へと続く。

takatori27-sここが二の丸。当時は隅櫓とそれらを繋ぐ多聞櫓に囲まれ、中央には二の丸御殿が建つ空間だったようだ。

takatori28-s二の丸に建つ 高取城沿革 説明板。手書きで所々読みづらい箇所もあるが、歴史や構造など結構詳しく書いてある。

takatori30-s本丸に近づくにつれいよいよ石垣も立派になってくる。こちらは太鼓櫓跡の石垣。なおこの石垣だけ余り草が生えておらず石も緑がかっていない。積み直し?

takatori31-s二の丸から本丸方面へは、この十五間多聞櫓跡を通って行く。この左右2つの石垣の間を当時は多聞櫓が繋いでいたのだろう(櫓門)。

takatori32-s十五間多聞櫓跡を越えると、先ほど下から見た太鼓櫓跡と、その横の新櫓跡への上り階段がお目見え。実際に登ることができるが、訪問時期は樹木が生い茂っていて余り景色は良くなかった。

takatori32a-sいよいよ本丸へ。奥に見える高石垣が本丸(天守台)にあたる。郭図によると、この手前の石垣の横あたりに下ノ門と上ノ門があったようで、当時はこの角度からは天守石垣は見えなかったと思われる。

takatori33-s木のそばに何気なく落ちている瓦片。多聞櫓があったところなので、その櫓の瓦だろうか。

takatori34-sそして天守台の高石垣を見上げる。ふもとには小さな「高取城址」の石碑。定番の構図だが、やはり実物を見ると凄いの一言。

takatori35-s天守台を角度を変えて。隅石だけでも20段ぐらい積まれている。ここが標高583mの山の頂上とは思えない景色。なお石垣に清正的な勾配はなく、実に直線的に積み上げてある。

takatori36-s城下町から見あげた高取城の雄姿を謡った有名な歌「巽高取 雪かとみれば 雪でござらぬ 土佐の城」の石碑。山上に見える白漆喰の壁を雪に例えている。土佐は高取の旧名とのことで、当時の城下町で現在 夢創舘などが建っている通りは土佐街道と呼ばれ、現代にも名が残る。

takatori37-s本丸への入口はここから石垣沿いに進んでいったところになる。立派な高石垣に目を見張る。

takatori38-s食い違い虎口な構造の石垣が現れ、いよいよ本丸への入口となる。

takatori39-sこのあたりもずっと斜面になっていて、斜面に登るように石垣が構築されている。山城の石垣は面白い。

takatori40-s2こちらが本丸跡。広場としてきれいに整備されている。ちょうどお昼時であったため、ハイキングで登ってきた人たちがあちこちで弁当をひろげて談笑しながら食べているのが微笑ましい。花(城跡)より団子か。我々は、団子より城跡ということで、本丸に残る遺構や天守台そして眺望を楽しみながら想いを馳せることとする。

>高取城(旧訪問記) [2/2]  へ続く <<

※当ページは高取城訪問記の旧ページ (2013年版) です。詳細版 (201512) も御覧下さい。
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訪問時期:2013年9月
撮影機器:SONY NEX-C3
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